秋
絶の不の調。
租の庸の調。
納めたくない納めたくない。
でも大仏は建ててほしい。
毎度おなじみ季節の変わり目の絶不調。
特に朝と夜がきつい。一日中じゃねえか。
普段から夢はよく見る。
私の夢は普段はおそらく二本立てであるが、不調を極めてくると三本立てになる。
そして三本とも何らかの辛い目にあっている。
神経が過敏になろうともいうもの。
神経過敏だから悪夢三本見るのか、悪夢三本見たから神経過敏になるのか。
普段から、多くの可能性をはらんだまま物事を進めたいほうだ。
もしかしてこうなるかもしれないし、こうなるかもしれないし、どっちにもならないかもしれない。
それが仕事中に発揮されると、前もって準備していたから対応できてよかったね、もしくはそんなにびっくりしないで済んでよかったね、ということを期待してやっている。
しかしそんなに選択肢を残していては仕事が遅くなるのではないか?
私は遅いのも嫌いだ。
私のどちらの希望も叶えようとすると、
こうなるかな?こうかな?こうかもね、もしこうだったらこうだよね、
かもねかもねそうかもね?えっ、好きになっちゃうかもね?
高速でガンガン可能性をまくしたてて往年のアイドルまで出てくる始末。
周りの人間はうんざり。
「…そんなに心配しなくてもさ、誰もそんなこと言わないんじゃない?」
「…まあまあ落ち着いて、心配ごとの9割は起こらないっていうじゃない」
心配してんじゃねえんだよおおお。可能性の話をしてんだよおおおお。
それはないね、それはあるかもね、でもまああるとしても10パーセントくらいの確率かな、最低限これだけはやっときましょう。
って叩き返してくれよ。
私の小さな脳で、到底すべての可能性など知りえない、この私の能力でさえ思いつくような選択肢を叩き潰せなくて、どうしてこの現実というワンダーランドをサバイブしていくわけなの!?
やるところまでやって後を神にお任せしたいわけなの!
無駄に心配性のおばはんではないの!全力を尽くしたいだけなの!
待てば海路の日和ありなの!!