お客様の中にご同輩の方は
今週のお題「体調が悪いときの過ごし方」
体調が悪い時、それって、毎日ということですわよね?
語尾を丁寧にしたところで、荒み具合がマイルドになるわけではございませんのよ。
はい、わたくしでございます。
まあ体調の悪さと言ったら、どうでしょう、
気持ちが沈む、腰に違和感がある、首が重い、頭が痛い、耳がつまる、
ハイよってらっしゃい見てらっしゃい、百花繚乱体調不良の百貨店、
本日もありがとうございます皆様のわたくしデパートでございます。
さておきね、このような未病の数々を、深刻化しないうちに早期発見早期治療、
それが、それなりに社会的責任のある37歳の腕の見せ所なわけよ。
皆さんそうざんしょ?
わたくしの場合、特に心理的不調を含め、うん、これはまずい。
この症状が出たら、これからどんどん悪くなるぞ。
そういう警戒アラートがビービー鳴る、そのトップ症状が、
「周囲の音が異常にうるさい」でございます。
元々わたくしの職場はスーパーっちゅうかショッピングセンターっちゅうか
商業施設のど真ん中にございまして、
普段からデシベル的に十分うるさいわけなんですね。
慣れてるんですよ。毎日うるさいんですからね。
しかし、わたくし役場がエリアメールで避難勧告を出す日はですね、
館内放送、レジを打つ音、買い物カゴがガチャガチャ言う音、
お客さんの声、特に不機嫌な人の声、子供がごねる声、じじいがごねる声、
呼び込み君の『♪テテテレテーテテテレテー』、
職場の人の大あくび、全てが、
一斉に等しい圧力で耳にバーーーーっと飛び込んできて、
大波が打ち寄せてきてもう立っていられない。
電気もいつもより眩しいし、いつもより空気にラメがいっぱい入ってる。
鼻や喉を通る空気も変な味がついている。
今日はだめだ。今日はこの世界では生存できない。
月に、月に帰ります!
さあご同輩の皆さん、ご安心ください。
そんな時は、耳栓です。
耳栓一択でございます。
「耳栓してたら、お客さん来ても分かんないじゃない?」
何言ってんだバカヤロウ。
そんな図太い神経なら空気にラメなんか入んねえんだよ。
てめえは耳栓してなくても客が来たの気づかねえじゃねえか。
耳栓してたってな、気配があんだよ気配が。
そこまで言うことないじゃないねえ。
ごく当たり前の疑問を口にしただけなのに。
いいですか、宇宙で宇宙服を着るように、自分を守るために、耳栓をするのです。
そうすると、自分とこの下界が少し遠くなって、
わたしの中で右往左往していた小さな魂が、少し落ち着くのです。
繊細なマンボウのように、水槽に激突すると死んでしまうわたしの魂。
パニックになる前に、落ち着かせてあげてちょうだい。