もうこのままでは生きていけない

37歳。女。主人は20歳年上。東洋の占い勉強中。

そして好き嫌いが激しくなった

はいこんばんは。

好きな言葉は夏の名残のバラ、

嫌いな言葉は面従腹背、わたくしでございます。

 

もうすっかり完全な37歳主婦になりまして、

37歳主婦って響きなんか色気あるくない?

 

たしか紫の上がお亡くなりになった年なのよ。

光源氏が年甲斐もなく女三宮を妻にして、

ここまできてあんた、もうそれは無理ですわって

心の大地がガラガラ崩れて、そこからどんどん生きる気力を失ったのよね。

ああ、もうええわって。

もうそんなんやったら、もうええわ。

 

なんか女の厄年らしいけど、

さあここから中年期やぞって感じはするね。

もう一つの街は後にしたね。

 

結婚して、非正規雇用になった。

それはイコール、

生まれた家の姓を捨てて、管理職を辞めた。

 

生まれた家の姓を捨てたことは、

生まれた家での役目も捨てたこと。

私にとっては、父親のいない我が家で、

母と妹を庇護する精神の大黒柱的役目。

それがどんなに重荷だったか。

実際出来ていたかどうかは別として、そうあらねばならないという強烈な圧迫感。

そう思い始めた時、まだ私は子どもだったのに。

ああ、私は別の家に所属する人間になったんだ。

ここでは私は新参者で、重要な決定事項は私には回ってこない。

敗戦処理もしなくていい。

 

管理職を辞めて、

覚える気のない人間に何度も同じ説明をする義務がなくなった。

働く気のない人間に仕事をさせる義務がなくなった。

やる気のない人間が適当に仕事をしたがために発生したミスについて謝罪し、

後始末をし、ミスをした本人の言い訳や不満を聞く義務がなくなった。

実際フォローをすることがあるにせよ、それは私の義務ではない。

 

家庭においても仕事においても、

私はトップたる器がない。

その器が無い者が、その立場についていたことが不幸の始まり。

わたしも不幸だし、みんなも不幸にして悪かったと今では思っている。

 

そういう今までの自分を瓦解して、

1年半が経過して徐々に、

私はわたしに戻ってきた。

もうこのままでは生きていけない。