本の思い出
月の明るい夜にこんばんは。
1DKの王です。
ところで月の明るさや色って何で変わるんでしたっけ?
大気の状態的な?
知識量が小学生以下の王です。
21時まで仕事の今日は、家に帰ってお風呂に直行。
ツムラのくすり湯を多めに入れる。
顔にコールドクリームを塗りたくって湯船に浸かる。
ぼーっとしていると湧いてくる雑念が怖いので、
文庫本を持って入る。
今日は村上春樹のエッセイ。
高校の時はやたら村上春樹好きの数学の先生がいたな。
学年通信がなんとかクロニクルだった。
教育実習で来た学生先生も村上春樹好きだった。
国語の授業で、それまで落ち着かない様子だった兄ちゃんが、
「実はこの人はこの写真なんかも全部嘘なんじゃないかって話もあって…」
と話始めたとたんに目がイキイキしていた。
私はその時一度も村上春樹の作品は読んだことなかったけど、
二人のイキイキぶりにひいたので逆に読む選択肢から外した。
旧仮名遣いの太宰治全集を読むという青春の見本のような事をやっていた。
大学に入って、まったくそそられないラインナップの図書館で若干途方に暮れていた時に、突然赤と緑の背表紙が目に飛び込んできた。
はい、それからは御多分に漏れず「やれやれ」「ビール」「パスタ」
「耳のかたち」「損なわれてしまった」「やぎ座」などにロックオンでございます。
1Q84が流行した時は、仕事で苦境に追い込まれた際に、
クールでタフな青豆さんでなくてはいけない…とマントラのように唱えて乗り切ったりもした。
小学生でいじめられていた時は、居場所が無いので個室トイレで浅見光彦シリーズ読んでいたな。
もちろん当時トイレは和式だから、立ち読み。
まだ蒸発する前の父親が登山に連れていってくれた時は、リュックにハードカバーの
アンの幸福を入れて持っていったなあ。
あの重さが心強かった。
お風呂から上がると洗面所の鏡で自分の顔を確認する。
時々妙に毒気の抜けた顔になっている時がある。
子どもの時の私はこんな顔していたのかな?
心細いかい?
ブルッフのロマンスを聴きながら、そんな色々な事を思い出す今夜はしっかり胸が苦しい。
なぜもともと胸が苦しい時にそんなせつない音楽を聴くのか。
言おうかな?言うよね?
やれやれ。